2016年12月4日日曜日

平成28年度桃李会総会記念講演会 報告

平成28年度桃李会総会にて、長野医療技術専門学校作業療法学科長小市健二先生による記念講演会が開催されました。



講演のテーマは、
「これからの地域リハビリテーションに望むこと」
ー地域包括ケアの視点からー


まず、当日小市先生は昼食に「うどん」を食べてこられたそうで、そのうどんが若干しょっぱかったらしく口がカラカラとのこと。
そんな話題から講演会は始まりました。


近年の高齢者リハビリテーションは、
・最も重点的に行うべき急性期のリハビリテーション医療が十分に行われていない
・長期間にわたって、効果が明らかでないリハビリテーション医療が行われている場合がある
・医療から介護への連続するシステムが機能していない
・リハビリテーションとケアの境界が明確に区別されておらず、混同して行われているものがある
・在宅でのリハビリテーションが十分でない
など、多くの課題を抱えています。
そんな中、地域における高齢者リハビリテーションは、その「在り方」を見直していかなければならない変遷期を迎えています。


昭和58年に老人保険法、平成12年に介護保険制度が施行…と、現在まで、医療・介護とも様々な制度改定がありました。

平成30年の同時改定に向けて近年急ピッチで進められているのは「地域包括ケアシステム」です。

小市先生はお話の中で
「リハビリテーションは卒業することが前提であり、その後利用者に社会参加を選択できる能力を身につけてもらうのが目標です。しかし、その選択肢がまだまだ地域に少ないのが現状。最近ではサロンを経営するPT・OTがいたり、地域住民が運営する高齢者の集いの場で安全な生活動作の指導・助言・生活機能低下を予防する運動指導をするPT・OTも増えてきています。こういった介護予防分野に、もっと積極的に働きかけていくことがこれからの時代重要になってくる。」
と強調していました。

また、プライマリ・ケア、ICF、EBM、生物・心理・社会モデル…など、多角的な視点から地域リハビリテーションについての考え方、患者を理解していく糸口についてお話がありましたが、中でも「行動変容の理論」の話にはハッとさせられました。
在宅でのリハビリテーションで「こうしたほうがいいよ」と患者の行動・動作を変えようと私たちはアプローチします。しかし、自宅というフィールドにいる患者は自分が「主」であり、自分の好きなようにするのが普通・当然です。健康のために行動・動作を「変えること」というのは、セラピストが単に「正しい方法」として淡々と指導していても実はとても難しいことで、ここをいかに患者のフィールドで勝負できるかが腕の見せ所だ、という話でした。


今後は、
・病気を治す医療からQOLの向上を目指す医療
・リハビリテーションは機能へのアプローチから活動・参加へ
・施設でのリハビリテーションから家庭医のような寄り添う存在として
・地域力を高めるセラピストの活躍
・他職種と協働してリハビリテーションの理念を広める
・PT・OTは地域を支える職種として活躍していく
このようなことが、リハビリテーションに求められてくると考えられます。

まずは実践から!できることから、どんどん動いていきましょう!



といった内容の講演会でした。

以上、講演会のご報告とさせていただきます。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。


また、報告が遅くなってしまい、大変申し訳ありませんでした。

広報局

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